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206. 誰かといること



人とゆっくり街を見て回るなんて、どれくらいぶりだろう。
嬉しくもあった。
でもどこか違和感もあった。


この公園で写真を撮るころ、昼前になった。ホスピタレイロとマリはアルベルゲに帰っていった。
私はひとり、街に残った。



またひとりになった。


望めばあの数日、ホスピタレイラとしてアルベルゲにいてもいいと誘われた。


考える。
迷う。
くたびれている。


素敵なものがあっても、自由にお買い物ができない生活にも、寂しかったりくたびれたりしていたのかもしれない。