2022/10/26
山の上の教会とアルベルゲしかないので、ペリグリーノたちは同じ場所で午後を過ごした。
レストランの巡礼者定食は血のソーセージ。
嫌がる人もいたが、私は好奇心からわくわくして食べた。
中に入っている白いのはお米で、スパイスがきいてパンチのある味つけ。
味はレバーに似ていて、鉄の味もした。当然か。
赤ワインがおいしく飲める味。
誰に話しかけられてもフランス語で返事をし、「フランス語はわからない」と言ってもフランス語で話しかけてくるフランス人夫婦がいた。
怒る人もいたし、フランス人らしいと言う人もいた。
私はあまり好きじゃなかった。
英語も理解して、英語で話しかけられて相手の言っていることはわかるのに、相手がわからないと言っているフランス語で返事をしているのが、私には好きになれない理由として大きかった。
食後はいつものように情報収集でうろつく。
すると別のところで、大勢で食事をした片づけをしているところがあった。
なにかと尋ねると、そこではニンニクのスープが提供されたのだと教えてくれた。
カミーノ本やカミーノブログでも必ずと言っていいほど出てくる「教会が提供してくれるニンニクスープ」。
カミーノの師匠も美味しくておすすめされていたのに。
私も楽しみにしていたのに。
いろんなことががっかりで、落ち込む。
「みんなが楽しんでいるのに、どうしてかタイミングを逃して楽しめない」ことがよくある。
「なにか騒がしいけど自分は他に気になることがあるから、あとで」とか、鈍感で気づけなかった、とか。
あとは要領が悪くて乗り遅れるとか。
ちなみにこれを書いているときは「全国旅行支援割引」でわいわいしたあとなんだけど。
自分も旅行に行く計画を立てたのに、全然その恩恵に預からなかった。乗り遅れ、出遅れ、運のなさなどなど。
やっぱり自分はだめなんだ。
のちになっても、今でも「もう一度カミーノを歩きたいですか」と聞かれるととても複雑な気持ち。
しかし久しぶりにカミーノの写真と自分のカミーノに向き合ってみてはっきり言おう。
歩きたくない!!!
歩き終わったあと「すぐにでも歩きたい!」と言う人が多くて、私はびっくりした。
他にも言葉がわからないことに加えて、コミュニケーションが下手で苦手。
なのでずっとずっと孤独だった。
ひとりでいつも「できない自分」、「だめな自分」、「人から相手にされない自分」に向き合っていた。
とってもとってもしんどかった。
もしガイドブックを持っていたら。
もしもっと他の人と接していてニンニクスープのことを教えてもらっていたら。
考えてもどうしようもない。
自分でガイドブックを持たないと決めた。
今ならもうちょっとうまく諦められるような気がする。
コメントを投稿
別ページに移動します