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209. ねじれた柱とバラ

 








前日、この街に入ったときからこの建物のことは気になっていた。
古い建物で大きくて、ねじれた柱の写真の大きな垂れ幕がかかっていた。
入りたいと思っていたが、そのときは「入れない」と言われた。
理由はわからない。
ことばがよくわからないので、「入れないんだな」と思った。


この日も入ろうとして入れないと諦めて帰る人を見た。
なのに私が行くと「入れる」と言われ、入った。

ねじれた柱が有名なのか、それとも古い建物が歴史的に有名なのか、よくわからなかったが、手入れされた修道院か教会のようだった。
この回廊とお庭は素敵だ。
大輪のバラも綺麗だった。

私はすっかりごきげんになった。





これから10年以上経った頃、私はここと思われる写真を東京で見ることになる。
懐かしさがこみ上げるが、結局、この建物や柱がどういうものか2021年の今でもわからずじまいだ。
調べれば出てくるのだろうが、その気になれない。

20210201