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023. 着きました!巡礼事務所です。

2020/03/13




駅を出ると巡礼事務所までの地図は、カミーノの師匠からもらったコピーを持っていたが、大きなザックを担いだ人が列になって歩いていたのでそれに付いていけば、すんなり巡礼事務所に到着した。

事務所の中には手続きを待つ巡礼者でいっぱいだった。

まず、名前や出身国、パスポートの番号、巡礼の手段(徒歩、馬、自転車)、巡礼をする目的などを用紙に記入し、「巡礼をした」という証になるクレデンシャルをもらう。
ちょっと厚手の紙で、これに通過した街や泊まったアルベルゲ(巡礼宿)でスタンプを押してもらう。
徒歩は100km歩けば立派な巡礼証明書をゴール地点のサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼事務所で発行してもらうことができる。

フランス語訛りの強い英語で、ようやく手続きを済ませた。

ここで今夜の巡礼宿を紹介してもらえるらしい。

待っている間にスタッフの男性に「ホタテ貝を持っているか」と聞かれた。
首を振ると、ホタテ貝がざくざく入った箱の前に連れてこられた。
真っ白い貝には穴が開いてひもが通してあった。

カミーノ巡礼者の印・ホタテ貝だ。

私は吟味して選び、ドネーション(こころづけ)のため、小箱にコインを入れた。


ここで渡されたのは、数枚の紙。

街と街の間の距離。
その街になにがあるか(スーパー、銀行、郵便局、ATM、アルベルゲ、薬局など)。
といった巡礼で通過する街の情報。

そして、ピレネー山脈の越え方。
これは日本語に訳されたものを渡された。

棚にはたくさんの言語で訳されたものがあった。
やはりピレネー山脈は難所で、遭難する人も多いらしい。

こういった紙をもらったものの、どう使えばいいのかわかっていない。


そのうちに呼ばれて、私はアルベルゲに連れていかれた。